様々なドッグフードが誕生する中で、生肉や野菜のペーストを冷凍した製品が注目を集めています。使用する分量ずつ解凍して与える事ができます。長期保存も可能な上に、嗜好性も高いと食にお悩みを抱える飼い主さんたちから好評です。まだ冷凍ドッグフードを活用した事が無い方のために冷凍ドッグフードの基本を説明させていただきます。
冷凍ドッグフードとは
冷凍ドッグフードとは、調理後に冷凍した状態で販売されているドッグフードです。手作りフードやウェットフードのようなものや、クッキー状のものなど様々な形状で販売されています。原料も生の肉だけのものや、野菜を中心としたものなど様々です。
冷凍ドッグフードはドッグフードの高品質化、栄養面に注目が集まる中で手作り食、生食ブームの影響を受け誕生しました。これまでの手づくり食や生食は基本的には飼い主が主体となり取り組むケースが多かったものの、冷凍ドッグフードはドッグフードメーカーや企業が主体となって取り組んでいます。
冷凍ドッグフードを与えるメリット
冷凍ドッグフードはまだまだ販売数量の少ない製品ですから、販売価格も量産型のドライドッグフードに比べ高額です。でも冷凍ドッグフードを与える事にはたくさんのメリットがあります。
嗜好性が高い
手作りドッグフードは、犬が自然界で本来食べていた獲物に近い香りや食感をしています。
そのため、犬の食いつきも良くなるようにできています。
ドライドッグフードは製造過程で火を通すため、どうしても素材そのものが持つ匂いや食感を保持することができません。そのため犬によっては食いつきが悪かったり、腐っていないか警戒したりしてなかなか食べないといったことがあります。
より自然に近い形で与えることができる冷凍ドッグフードは、ドッグフードに比べて嗜好性が高くなります。食が細い子やドライフードの食いつきが悪い子にはおすすめです。
栄養面で優れている
冷凍ドッグフードは、肉や魚、野菜といった生の素材の栄養素や水分量をそのまま保持できます。
ドライドッグフードの場合、どんなに素材の栄養バランスを整え高品質な原材料を揃えても、製造過程で180度以上の高温で加熱加工がされます。この高温加熱処理によって、熱に弱い栄養素はほぼ消滅しています。さらに、本来であれば60~70%含有されている水分も10%以下にまで調整されてしまいます。
冷凍ドッグフードならば、熱に弱いビタミンや酵素などの栄養素が壊れる心配はありません。素材に含まれている栄養素をそのまま犬に与えることができます。
長期に保存でき、複数種類のローテーションにも都合がいい
冷凍ドッグフードは基本的に一個一個小分けで包装されています。一袋に複数入っていても、ドライドッグフードのように一袋で一ヶ月分というほど大量ではありません。そのため、利用する分だけ解凍して残りは冷凍したまま、という使い方ができます。ドライドッグフードは開封した瞬間から酸化が始まりますが、冷凍ならば使わない分は冷凍庫に入れっぱなしにするだけで酸化を防ぐことができます。
これは、単に長期保存しても劣化しにくいという利点だけではありません。複数の種類の冷凍ドッグフードを買い、毎日ローテーションして与えることにも対応できます。開封したらすぐに使い切らなればいけない、ということが無いため、複数のフードを買ってその日の犬や飼い主の気分でメニューを決める、という与え方ができるようになります。
調理の手間がかからない
手作りでドッグフードを作るのはなかなか大変です。犬が食べても大丈夫なものや栄養バランスを把握しておくことはもちろん、食べやすいように食材を細かくしたりしっかり熱を通してやったりと、案外手間がかかります。
忙しくてフードを手作りする余裕がない、という時に重宝するのが冷凍ドッグフードです。食事の準備は冷凍庫から出して自然解凍か電子レンジなどで解凍するだけで完成します。そのうえ、ドッグフードのプロが栄養バランスを考えて作られているため、極端に栄養が偏ることもありません。冷凍ドッグフードならば、手間暇かけずに美味しいフードをすぐに用意することができます。
保存料が少なく、安全性が高い
冷凍ドッグフードのメリットに、より安全性が高くて安心という点もあります。
缶詰やパウチに入れられたウェットドッグフードならば、冷凍ドッグフードのように素材の食感や風味はそのままになっています。けれども、ウェットドッグフードは保存料の多用が懸念されています。
冷凍ドッグフードは冷凍することによって長期の保存が可能になったものです。特に添加物を使用しなくても問題ないのです。添加物の危険性が指摘されている中で、人工添加物を使わなくても安心という点は非常に大きなメリットでしょう。
冷凍ドッグフードがオススメの愛犬のタイプ
冷凍ドッグフードは解凍する事で生のまま与える事が出来る製品もあります。このような製品はドライタイプのドッグフードに比べ消化吸収がスムーズです。そのため、年齢や体質によって特に向いている犬もいます。
老犬や幼犬、胃腸が弱い犬
食べ物の消化が苦手な犬には、消化に良い冷凍ドッグフードがおすすめです。例えば、子犬は成犬に比べると消化器官がまだ発達していないため、うまく消化できないことがあります。反対に、老犬は消化器官が衰え始めるため、消化不良を起こしやすいです。また、成犬でも胃腸が弱い子もやはり消化が苦手です。
そういった子には消化吸収が良く、なおかつ栄養価も高い冷凍ドッグフードがおすすめです。特に、生肉や生野菜に含まれている酵素は消化吸収を助けてくれます。
妊娠中や授乳中の犬
妊娠中や授乳中は特に食事からの栄養摂取が重要です。この時期に十分な栄養を摂取できないと子犬の成長だけでなく、母犬の命にも関わります。消化吸収に優れた、栄養価の高い食事が必要です。
ドライドッグフードよりも消化に良い冷凍ドッグフードは、妊娠中や授乳中の犬にもおすすめです。加えて嗜好性も高いので、母犬の食欲が無くてもよく食べてくれるでしょう。
便利な冷凍ドッグフード
などにおすすめです。愛犬の好き嫌い、少食、消化不良などにお悩みの場合は冷凍ドッグフードを取り入れてみてもよいでしょう。
通常のドッグフードのトッピングとしても重宝するので買い置きを常備しておくと便利です。
参考
冷凍ドッグフードは長期保存が可能
http://www.kylivestock.org/reitou.html
冷凍ドッグフードのメリット
http://www.jamesriverarts.org/freezing.html