ドッグフードは長期間保存ができる事は誰もが知っていることでしょう。でもこの保存期間はあくまでも未開封の状態での事です。この点は多くの飼い主さんが誤解をしてしまっているようです。ドッグフードは一旦開封した後は、密閉容器で保存し、一か月程度で使い切ることが理想的です。
密閉容器が必要な理由
密閉容器が必要な理由は、開封後はフードの劣化が進んでしまうという点に尽きます。品質の劣化や酸化、風味の消滅を少しでも防ぐためにも、開封後は密閉容器での保存が必要です。
湿気でカビが発生しやすいから
ドライフードの製造工程では180度以上の高温で加熱し、原材料の含有水分量を10%以下にまで調整します。この工程を経ることで製造後のカビの発生や虫の寄生を抑制することが可能になります。しかし、10%以下という水分量はあくまでも「未開封の状態」で保つことを想定しています。日本の高温多湿な環境では開封後に空気中の湿気を吸収し、含有水分量が増加します。結果的にカビや虫というトラブルに繋がります。
酸化してしまうから
高温で加工したドライフードは開封後酸素に触れることで酸化が進行し、品質が劣化します。同時に風味も飛んでしまいます。開封直後は美味しくても、時間が経って一袋完食するころには味気ないドッグフードに代わってしまっているのです。
ドライフードを密閉保存する方法
空いた袋の口を輪ゴムで縛ったり、より大きい袋に入れたりするだけでは密閉保存はできません。密閉して保存するためには専用の容器が必要です。容器を探すのは面倒かもしれませんが、愛犬のためにも必ず用意してあげてください。
専用のフードストッカーを使う
最も手っ取り早い方法はペットショップや大手通販サイトで売られているドッグフード専用のフードストッカーを利用することです。ふたの部分にゴムパッキンが付いているものがほとんどで、この構造によって隙間なく密閉してフードを保存しておくことができるのです。様々な大きさや形状のフードストッカーが販売されているので、愛犬の体長や食欲、飼っている犬の数に合った大きさのフードを選びましょう。
なお、犬専用のフードストッカーでなくても、食品タッパーでも同じように利用することも可能です。
真空容器を使う
真空のまま保存できる容器を利用すれば、より品質を保ったままフードを長期保存することができます。容器によって真空の持続時間が異なり、24時間のものから一ヶ月持続するものもあります。
販売価格は2000円~7000円ほどです。密閉容器よりも容量は小さめで値段は少し高めですが、より確実で安心です。
ペットボトルやパスタケースを活用する
意外かもしれませんが、ペットボトルやパスタケースをドッグフードの保存容器として使用することもできます。
ペットボトルやパスタケースを用いるメリットに以下のようなものが挙げられます。
- 開封口が狭いためドッグフードが酸素に触れる量を最低限に抑える事ができる
- 1食辺りの給与量の目盛り付けができる
- コンパクトで保管場所を取らない
- 残量が一目でわかる
一食当たりの給与量に合わせて容器に目盛りを書き込めば、容器内の分量を簡単に確認することができるため、その都度計量の手間が省けます。小型犬の場合500mlのペットボトルで一週間分量を小分けにするにちょうどいいサイズです。旅行やペットホテルを利用する時は目盛りを書き込んだ容器を持参すれば、一食分の目安をお互いに把握しやすくなります。
ペットボトルを使用する場合、必ずしっかりと中を洗って乾燥させてからにしましょう。保管する時も、キャップをきつく閉めましょう。
夏場は特に密閉容器での保存を
ドッグフードは開封後、密閉容器に移し変えたうえで高温多湿な場所を避け保管をしましょう。特に梅雨~夏は気温が高く、湿度も高めです。いい加減な方法でフードを保管しているとすぐに酸化や腐敗してしまいます。湿気の多い季節は密閉容器と合わせて除湿剤、乾燥剤などを活用するとより品質の保持に効果的です。
参考
ドッグフードの密閉容器の役割
https://www.deadance.com/29.html