ドッグフードはいつあげる

ドッグフードをあげるタイミングには、しつけの面から様々な意見があります。これまでは飼い主との主従関係を明確にするために、飼い主の食事の後という手法が日本では一般的と考えられていましたが、最新のしつけ手法ではこの方法が根本から見直されています。

犬と飼い主が共にスムーズに生活をする事が最優先

共働き家庭の増加や子供の塾通いなど、家族が全員そろって食事をする機会が減少しつつあります。そのような環境の中で、昔からのしつけの通念の通りに家族の食事が終わった後で愛犬に食事を与えるという手法は、なかなか現実的ではありません。家族全員が食事を終えた後では夜中になってしまうこともあるでしょう。
しつけの手法は、生活スタイルの変化と共に日々新しい考え方が生み出されています。古い手法にとらわれて犬のしつけを諦めてしまったり、過度に悩んでストレスを感じたりする必要はありません。

与える.時間はランダムで構わない

犬にドッグフードを与えるタイミングは、毎日規則正しく定時を守る必要はありません。家族の起床後や帰宅後、塾へ向かう前と、日々バラツキがあっていいのです。このことで犬がストレスを感じてしまうのではと不安を感じることもあるかもしれません。むしろ、決まった時間に餌をあげる場合、何らかの理由でいつもの時間に食べられないことの方が犬にはストレスになります。

犬の脳には満腹中枢がないので犬は常に空腹状態です。いつどのタイミングでドッグフードを与えられても喜んで食べてくれます。

与える時間帯は大雑把に決める

犬の食事の時間は厳密に決めなくても構いません。例えば、一日朝夕の2回食事を与える場合、朝は8時~10時の間、夜は17時~20時の間を食事を与える時間に設定すると、朝8時ちょうどに餌をあげる日もあれば、10時前に与える日も出てきます。飼い主である人間の生活に合わせて犬の食事も与えるようにしましょう。

規則正しい生活が逆効果になることも

好き嫌いや食べ残しなど食事に対する問題行動はつきものです。特に小型犬の多くが偏食、少食、食べ飽きなどの問題を抱えています。中には毎食違ったドッグフードをあたえなければ食べてくれないという程に深刻なケースもあります。

このような問題行動は実はドッグフードをいつ与えるのかという問題に関係しています。毎日同じ時間に同じ分量のドッグフードが規則正しく与えられることで、食への危機感が薄れます。すると、好き嫌いが悪化するのです。さらには、食事の時間が迫ると餌をねだって吠えたり興奮したりすることがあります。

問題行動の改善にはドッグフードを与えるタイミングをランダムに変えてしまうことが効果的です

大切なことは一日分の接取量を与えきること

犬にとって食事を毎日何時にもらうのか、いつ食べるのかはさほど重要な事ではありません。野生の環境ではいつ獲物が手に入るのか予測もできないため、定時を厳守する必要がないのです。

しかし、一日に必要な栄養素を摂取することは健康を維持する上でとても大切なことです。愛犬の体重や体質から算出した一日分の接取量は必ずその日のうちにすべて与えきるように、ドッグフードを与えるタイミングを調整しましょう。