ドッグフードはメーカーごとにどう違う?

ペットショップの店頭やネットショップに数多くのドッグフードが並ぶ中で、愛犬の体質や年齢、好みにあう製品を見つけることはなかなか難しいものです。ドッグフードを選ぶ時、同じ原材料、同じ価格帯でメーカーが異なる時、明確な違いを見つけることができないとさらに悩むことでしょう。同じドッグフードでも、メーカーが異なればまるで別物です。どこがどう違うのかを理解しましょう。

メーカー毎に異なるドッグフードの製法

ドッグフードを選ぶ時に原材料や価格を確認することは多くの飼い主さんがされている事でしょう。実はドッグフードは原材料の違いだけでなく、メーカーによっても様々な違いがあり、人間にはその違いが判らなくても愛犬にとっては大きな違いがあります。

製造方法

ドライフードを製造する際、多くのメーカーは成形した粒の表面を油脂でコーティングしフライ調理したり、カロリーや油脂不使用の製法のために高温のオーブンで焼き上げたりする製法を取っています。

この他に、加熱処理を行わずに乾燥させるエアドライ製法や、フリーズドライ製法を用いることで、加熱による栄養素の損失を回避しているメーカーもあります。

粒の堅さや形

原材料や製法によって同じ粒のサイズであっても食感や粒の堅さは大きく異なります。メーカーが変わって粒の硬さが変化すると愛犬の食欲が減退したり、食べにくそうな仕草が見られたりします。これは、ドッグフードの堅さに不慣れなことが原因の場合もあります。

また、粒の形も大きく違います。球状の他にキューブ型や円柱型、ドーナツ型や骨のような形のものまであります。粒の形状は見た目だけではなく、食べた時の効果にも違いが出てきます。

風味

風味は、いわばドッグフードの味です。風味が違うと犬の食いつきが変わります。犬によって好きな風味は異なりですが、共通していえることは風味が強い方が歯垢性は高いということです。

フードの風味づけに動物性油脂を使用することがあります。もちろんメーカーによって使用する油脂の種類や品質が大きく異なります。油脂によって風味や食感、食後の胃腸の調子が異なるので、使用している油脂の違いは愛犬の食いつきや健康に大きな影響を与えます。

同じ原材料でも同じ栄養バランスとは限らない

ドッグフードにおけるありがちな勘違いは、同じ原材料や製造方法であればどのメーカーでも同じ栄養バランスや品質だと思い込んでしまうことです。

例えば、パッケージに「ラム肉」と大きく記載されている製品の場合、メーカーによって下記の違いがあります。

  • ラム肉のみ配合している製品
  • ラム肉以外にも鶏や他の動物性タンパク質を配合している製品
  • 穀類がメインの原材料で、ラム肉を少量配合している製品

つまり、同じラム肉でも栄養バランスが大きく異なるのです。ドッグフードを選ぶ時は愛犬の体質やアレルギーをしっかりと考え、体調にあった良質な製品選んであげましょう。

メーカーを変えることは犬にとって大きな変化

メーカーを変えるということは、犬にとっては大きな変化を意味しています。人間で考えると、主食を米からパンに変えたり、まるで見たことのない別の食べ物に変えたりするようなほど大きな変化です。違うメーカーのドッグフードをコロコロと変えていると、体がびっくりしてしまい、消化不良を起こしてしまうことがあります。

アレルギーや胃腸不良などの症状がある場合、メーカーを変え、原材料や製法が変ることで体調の不調が整うこともあります。メーカーの切り替えは愛犬の体質、体調を見極めて慎重に進めてあげましょう。