ドッグフードを残す時は変えた方がいい?

犬の脳には満腹を感じる機能が備わっていません。そのため、本来であれば目の前に食べ物があればどんなタイミングでも必ず完食するものです。しかし、少量だけ食べ残す、ほとんど口を付けない、以前は食べていたのに最近になって食べ残しが目立つなどのお悩みが見られます。愛犬が本能に逆らってまでドッグフードを残すには、必ず何らかの原因があるはずです。食べ残すからと安易にドッグフードを変えてしまうのではなく、まずその原因を見つけてあげることから始めましょう。

ドッグフードを変えない方が良い場合

意外とドッグフードを変えない方が良い場合は多いものです。愛犬の食事の様子から本当に切り替えが必要かよく考えましょう。

わがまま

犬の中にはとても食へのこだわりが強く、風味の強いものや嗜好性の高いものでなければ食べないという少しわがままな犬もたくさんいます。こういった性格は小型犬に多く見られるようです。単なるわがままが理由の場合は、すぐにフードを変えないようにしましょう。食べないからといってフードを変えると、食べなければ別の食事がもらえると都合よく学習してしまい、わがままに拍車がかかってしまうためです。

食事を出して15分経っても食べ始めないようでしたら、お皿を片付けてしまいましょう。そして、次の食事の時間まで餌はあげないようにします。こうすることによって、出されたものをちゃんと食べないと食事にはありつけない、ということを犬に理解させるのです。

フードの味が落ちている

犬がドッグフードに飽きてしまっているように見える原因は、ドッグフードの保管方法に関係していることもあります。ドッグフードは開封後酸素に触れることで、日々風味が薄れてしまいます。開封後一か月での食べきりを目安に購入している場合、開封直後と数週間経過後では風味はまるで違っています。その結果、風味の薄れた味気ないドッグフードを愛犬が食べ残してしまうのです。ドッグフードは開封後必ず密閉容器で保存し、風味の劣化を防いであげましょう。

遊び食いをしている

食べては遊び、また食べるといった、いわゆる遊び食いをしてフードを残すことがあります。遊び食いをしてしまう原因に、エサはいつでも食べられるものであるということを犬が勘違いしていることが考えられます。

まずは、食事は全て食べ切るものだというしつけを徹底させる必要があります。わがままで食べない時と同様に、いつまでたっても完食しないようならお皿を下げてください。いつでも好きな時に食事ができるという状況を作りださないことが大切です。

給餌量が多い

一回の食事の量が極端に多い場合、食べきれずに残してしまうことがあります。まずはドッグフードのパッケージに書かれている給餌量をチェックしましょう。明らかに多い場合、餌の与え過ぎです。パッケージにしたがった量に減らして与えるようにしましょう。なお、犬によっては、パッケージの適量でもお腹いっぱいで食べられないほど食が細い子もいます。また、シニア期の犬は成犬の時よりも食べられる量が少なくなっています。犬の体質や年齢に合わせて量は調節してください。

おやつのあげすぎ

食事と食事の間におやつをたくさんあげていると、お腹いっぱいになって食事が食べられないことがあります。おやつのあげすぎはカロリー過多で肥満の原因にもなります。1日の摂取カロリーの1割未満になるようにしたり、おやつをあげたらその分食事も減らしたり、その都度調整しましょう。

ドッグフードを変えた方が良い場合

犬の性格やフードの与え方がフードを残す原因ではない場合、ドッグフードを変えた方が良いでしょう。時に病気が原因の場合は栄養を摂取できないので、フードを食べないと余計に治りが悪くなります。

口内トラブルが原因の場合

これまで勢いよく食べていたのに最近は食べ残しが目立つという場合、口内トラブルを発症している可能性があります。虫歯、歯周病、口内炎、歯肉炎などを発症している場合、固いドッグフードを食べる度に痛みを感じ、次第に食べることが苦痛になってしまうのです。まずは愛犬の口内をチェックし、動物病院で症状の確認をしてもらいましょう。もしそこで症状が見つかったら、治るまでは食べやすいウェットフードやドライフードをふやかして与えましょう。

季節性の原因が考えられる場合

犬は実はとてもデリケートで、夏の暑さや急な寒暖差で食欲が変動することがあります。暑さが厳しい時期や季節の変わり目に食欲が減退してしまうことも多いです。その場合は、無理にそのまま同じフードや嗜好性の高いドッグフードを食べさせるのではなく、脂肪分の少ないささみや白米粥などを一時的に与え、体調の回復を図ってあげましょう。

病気が原因のとき

ドッグフードを食べ残す以外にも、具合が悪そう、下痢や便秘をしている、などの症状がみられる場合、体調不良による食欲不振が原因かもしれません。まずは、病院に連れて行き、病気の原因を探りましょう。食事制限が必要なほどの重篤な病気の場合は、獣医の指示にしたがって療法食に切り替えましょう。

犬の様子を観察してから切り替えを

愛犬がドッグフードを残す理由は様々です。一過性の理由な場合もあれば、加齢で食事量そのものが減少していることもあります。ドッグフードは愛犬にとって主食です。食欲の変動に応じて安易に別製品に切り替えるのではなく、原因を見極め、愛犬の体質、体調にあった食事への工夫をまずは考えてあげましょう。